平成17年豊中市産業連関表(簡易版)を作成しました

とよなか都市創造研究所では、平成25年度(2013年度)の調査研究の一環として、平成17年豊中市産業連関表(簡易版)を作成いたしました。この産業連関表は、今後の本市の政策の形成やイベントの展開に役立てていきます。

産業連関表とは

産業連関表は、財・サービスの生産状況や産業相互間及び産業と最終需要部門(家計など)との間の取引などの状況を、一国又は一定の地域における一定期間(通常は1年間)を対象として、行列形式で統計表にまとめた加工統計です。

言い換えれば、産業連関表は、各産業が、相互に助け合い、支え合って、社会が成り立っているという実態を、抽象論ではなく、数値という具体的なものとして見ることができます。

産業連関表の見方

産業連関表は、次の2つの側面から読むことができます。

(1)タテ方向

 産業連関表をタテ方向の「列」に沿ってみると、

すなわち、その産業の費用構成を示しています。

(タテ方向のバランス式)
総供給 = 中間投入 + 粗付加価値 + 移輸入
= 市内生産額 + 移輸入

(2)ヨコ方向

産業連関表をヨコ方向の「行」に沿ってみると、

すなわち、その産業部門の販路構成を示しています。

(ヨコ方向のバランス式)
(タテ方向) (ヨコ方向)
①総供給 = 総需要
②中間投入 = 中間需要
③粗付加価値 = 最終需要+移輸出-移輸入

本市における産業連関表

留意点

1. 産業連関表の精度について

この度作成した豊中市産業連関表は、平成17年 簡易版 です。

2. 生産波及効果

ある産業部門の生産物に対する最終需要(投資・消費・移輸出)の変化が、直接・間接のルートを通じて、他の産業部門の生産に影響を及ぼしていくことを「生産波及効果」といいます。生産波及効果分析では、産業間の因果連鎖に起因する生産波及効果のメカニズムを基に、最終的に各産業部門において誘発される生産額を測定します。

測定の道具として、「投入係数」と「逆行列係数」を使用します。生産波及効果には、「生産誘発効果」と「粗付加価値誘発効果」とがあります。このうち「生産誘発効果」には、原材料消費による誘発効果と雇用者所得(賃金・給与等)など家計を通じて消費支出される最終需要の増加による誘発効果などがあります。 波及効果(誘発効果)は、直接効果と間接波及効果(第1次、第2次……)に分けられます。例えば、ある産業で 100億円の需要があった場合、直接効果は市外への漏れがないと仮定すると100億円の生産そのものであり、間接波及効果は 100億円の生産活動に伴う原材料消費や民間消費支出による誘発効果です。

3. 分析の前提条件

平成17年豊中市産業連関表(簡易版)を用いた生産波及分析の前提条件は、以下の通りです。

  1. 分析では、各産業部門の平均的な投入構造を前提としています。例えば、建設業であれば「建設部門」を1部門とする「投入係数」を用いて推計します。
  2. 波及効果の測定には、108部門表(平成17年表)を用い、最終需要増加に伴う原材料による波及効果、付加価値による波及効果の2段階に分けて行います。
  3. 就業者数は、生産額に比例して増加することとします。
  4. 粗付加価値については、雇用者所得の一定割合が、最終需要(消費)にまわるものとします。これを所得の消費への転換と呼び、その一定割合を「消費への転換比率」といいます。
    (注)雇用者報酬の消費への転換比率は、一般的に使われる「平均消費性向」(資料:総務省「家計調査」)を用います。

活用可能性

  1. 都市開発に関する経済効果
  2. 公共事業に関する経済効果
  3. 政策評価への応用